
こんにちは部員t.sです。
このブログを定期的に読んでくれている読者ならわかると思うんですが、前川という定食屋があり、それがカレーに対してとても挑発的なんです。
参照記事として以下のものをあげておきます。
http://kmucurry.seesaa.net/article/112484547.htmlhttp://kmucurry.seesaa.net/article/112851321.htmlhttp://kmucurry.seesaa.net/article/120835716.html定食セットというものがあり、それにはメインメニューとご飯、そして小鉢料理が何個かついてきます。その中の子鉢料理が上の写真です。っ写真でもわかるかとは思うんですが、黄い色をしていることからカレーなんですが、これがまた何とも言えない感じ。
前川独特のネギの風味は影を潜め、かなりトロットロになっていました。片栗粉でも少し入れているのかなと思わせる感じでした。
味自体は普通のカレーメニューのルーよりはおいしいかな?という判断です。甘さが加わっていて、ご飯のおかずにしたいんだなという気持ちが伝わってきました。
しかし、どろっとした感じで液体がメインの料理をご飯のおかずにしたら、これはやはりカレーライスになってしまうのではないか、とおもうのですがどうでしょうか?
この試みは、たぶん料理、和風カレーに対する果敢な挑戦だと受け止めたいです。小鉢料理にして、味付けもおかず用に作っている。そして確信犯的に、あのどろっとした液体メインの料理に仕立て上げたと思うんです。ご飯と一緒に食べることを想定というよりむしろいざなっているにもかかわらず、ご飯とはあえて分けてお客の前に出す。そして、味付けも店に置いてあるカレーとは違う(註1)。
和風カレーはもともとカレーとご飯と一緒に出されるのが常であり、インドカレーはご飯(ナン)とは分かれてださえれている。この意味(差異)を前川がくみ取って拡張することで、この料理はできているのだと思います。
つまり、前川の戦略はこうです。
店に二種類のカレーを提供できるようにしている。一方は和風カレーとは決定的に違うが、インドカレーとも違う。しかし、形式的な料理方法や提供の仕方は和風カレーと見まごうばかりにている。
他方、今回紹介した小鉢料理は和風カレーとは味はにているものの、料理の形式的位相が決定的に異なっている。それは、偶然と言うよりも確信犯的に作られて差異である。その差異のおかげで、インドカレーに形式的に近づけられた。味を無理にインドカレーに似せるのでもなく、現状にあるもので、あらん限り、グランドメニューの(和風)カレーとも差別化をはかりなら、その差別化の原動力をもとにしてインドカレーの領域まで行けたのではないか、と思います。
たぶん、これを読んだ人の多くは同意しないと思います。味は確実にインドカレーではないのですから。でもしかし、前川の自己言及的な行為により、また考えられた戦略も思い出せば、私は、この小鉢料理をインドカレー、前川の「インドカレー」であるという括弧にくくられた言葉を送り、この緊張に満ちた戦略に賞賛の言葉に変えたいと思います。
(註1)ここでの味付けが違うという意味は、単なる味ではなく、グランドメニューのカレーにおいて、その存在自体を支えている「ネギの風味」がないということである。
posted by CURRY CLUB at 15:35|
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和風カレー
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